スキャンした資料をクラウドに保存する利点とリスク

クラウド保存

クラウド保存の最大の魅力のひとつは、時間や場所に縛られずにデータへアクセスできる点にあります。スキャンした資料をクラウド上に保存すれば、PC、スマートフォン、タブレットといったあらゆるデバイスから、ネット接続さえあればアクセスが可能になります。これは、営業担当が外出先で顧客対応をするとき、在宅勤務の社員が社内資料を確認したいときなど、あらゆるシーンで利便性を発揮します。

また、チームや部署をまたいだ情報共有もスムーズになります。メールでファイルをやりとりしたり、紙をコピーして配布したりする必要はもうありません。リアルタイムで複数人が同じ情報にアクセスし、同時に作業できる環境は、クラウドならではの強みといえるでしょう。

今回は、キャンした資料をクラウドに保存する利点とリスクについていくつかご紹介します。

スペースとコストの削減

紙の資料には保管場所が必要です。長年の業務で蓄積された膨大な書類は、キャビネットや倉庫を圧迫し、物理的なスペースを奪っていきます。特に都市部のオフィスにおいては、1㎡の面積が月数万円のコストを生むことも珍しくなく、紙の保管は見えにくい固定費となっています。

スキャンしてデジタル化することで、紙そのものを手放すことができ、保管スペースをゼロに近づけることが可能になります。さらに、資料を探す手間や、コピー・印刷にかかるコストも削減され、オフィスの運用効率が格段に向上します。紙に頼らない業務プロセスを設計すれば、組織全体のワークフローを見直す機会にもなり、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環としても注目されています。

検索性と業務効率の向上──「探す時間」を「使う時間」へ

紙の資料の中から必要な情報を探し出すのは、思いのほか手間と時間がかかる作業です。ファイリングされていたとしても、分類の方法が人によって異なれば混乱を招きますし、数年分の資料が積み上がれば、目的の一枚にたどり着くまでに数十分かかることもあります。

一方、クラウドに保存されたデジタル資料であれば、ファイル名だけでなく文書の中身(PDF内の文字など)までを対象にした全文検索が可能なシステムも増えています。OCR(光学文字認識)技術を使えば、スキャンした画像から文字情報を抽出できるため、「案件名」や「日付」「顧客名」といったキーワードを入力するだけで、関連資料を瞬時に表示できます。これにより、従来「探す」に費やしていた時間を、「活用する」時間へと転換でき、業務効率を大幅に向上させることができるのです。

セキュリティとプライバシーのリスク──便利さの裏にある落とし穴

クラウドの利便性は大きいものの、その分セキュリティに対する配慮が不可欠です。インターネットを介してアクセスするという構造上、不正アクセスや情報漏洩のリスクが常につきまといます。特に、個人情報や企業の機密情報を含む資料をクラウドに保存する場合、対策を怠れば甚大な被害を招く恐れがあります。セキュリティ対策としては暗号化が基本で、保存時の暗号化、通信時のSSL/TLS対応などを確認することが大切です。

また、ユーザーごとにアクセス権限を細かく設定できる機能を備えたサービスを選ぶことも重要です。さらに、二要素認証やアクセスログの監視など、多層的な防御が必要です。クラウドを安全に利用するためには、IT部門だけでなく利用者全体へのリテラシー教育も求められるでしょう。

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