スキャン資料のクラウド保存におけるベストプラクティス

はじめに

紙の資料をスキャンしてデジタル化することは、多くの企業や個人にとって業務効率化や情報共有の観点で非常に有益です。しかし、スキャンデータを単にクラウドにアップロードするだけでは、セキュリティリスクや管理コストの増大、アクセスの煩雑さなどの問題が起こり得ます。

そこで、今回はスキャン資料をクラウド保存する際に押さえておくべきポイントとそのベストプラクティスをいくつかご紹介します。

クラウド保存の目的とメリット

「アクセス性の向上」‥‥ネット環境さえあればどこからでも資料にアクセス可能。社内外のリモートワークにも対応しやすい。

「検索性・利活用の促進」‥‥OCR(光学文字認識)と連携すれば資料内の文字検索が可能となり、業務効率が大幅にアップ。

「共有と権限管理」‥‥関係者に適切なアクセス権を付与し、資料共有を効率的に行える。

スキャン時の準備と運用設計

「スキャン品質の確保」

解像度は最低でも300dpi以上推奨。特に文字資料はOCR精度に直結する。カラーモードの選択は資料内容に応じて(白黒、グレースケール、カラー)。ファイル形式はPDFが一般的。PDF内にOCRテキストを埋め込む「検索可能PDF」が理想的。

「メタデータ設計とファイル命名規則」

ファイル名だけでなく、クラウドサービスのメタデータ機能を活用し、「作成日」「担当者」「案件名」「機密レベル」などのタグ付けを行う。命名規則は「年月日_部署_資料名_バージョン」など統一し、検索や管理が容易な形に。定期的に命名ルールや分類方法を見直し、運用ルールの周知徹底を図る。

セキュリティ管理

「データ暗号化」‥‥クラウド保存時の暗号化は必須。可能ならエンドツーエンド暗号化(アップロード前にローカルで暗号化)も検討。

「アクセス制御」‥‥IPアドレス制限や端末認証でアクセス元を限定。定期的にアクセス権限の棚卸しを行い、退職者・異動者の権限を速やかに削除。

「データ漏洩対策」‥‥ファイルの共有設定は「リンク共有」「公開共有」を避け、招待ベースでの共有を原則とする。情報漏洩リスクが高い資料は「閲覧のみ」権限や印刷禁止設定を適用。情報漏洩検知ソリューションとの連携も推奨。

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