教育現場で進む紙資料の電子化事例

なぜ紙資料の電子化が求められるのか?

近年、教育現場では「働き方改革」や「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の流れを受け、紙資料の電子化が急速に進んでいる。これには複数の要因がある。第一に、教員の業務負担軽減が挙げられる。紙資料の作成、配布、保管、整理には膨大な時間と労力がかかっており、それが教員の多忙化の一因ともなっていた。第二に、児童生徒の学習スタイルの多様化がある。タブレット端末やPCを用いた個別最適な学びに対応するためには、教材や配布資料のデジタル化が不可欠である。

さらに、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の影響により、遠隔授業やオンライン学習が拡大したことで、紙資料中心の教育からデジタル教材やクラウドベースの配布資料へと転換が加速した。こうした社会的・技術的背景のもと、多くの学校で紙資料の電子化が本格的に導入され始めている。

今回は、教育現場で進む紙資料の電子化事例についていくつかご紹介します。

公立小中学校における電子配布システムの導入

某公立小中学校に「教育クラウド」や「統合型校務支援システム(GIGAスクール構想)」を導入し、これに連動する形で紙の学級通信、家庭連絡、配布資料をPDFやWordファイルに変換して、保護者や生徒に一斉配信する仕組みを構築した。これにより、教員が毎週行っていた紙の印刷・配布作業が不要になり、業務効率が格段に向上した。

高等学校での教材・プリントのクラウド共有

ある地方の進学校では、すべての授業プリント・教材をGoogle DriveやMicrosoft TeamsのClass Notebookなどを通じてデジタルで共有。授業内で配布するだけでなく、生徒が自宅でもアクセスできるようにした。また、PDF化された過去問や演習問題もオンライン上に集積し、自習に活用されている。これにより、生徒一人ひとりが自分のペースで学べる「探究的な学び」が可能になった。

大学における講義資料の完全電子化

多くの大学ではすでに紙の配布資料を廃止し、学内のLMS(Learning Management System)を活用して講義資料を電子配信する形式が一般化している。例えば、東京大学では「ITC-LMS」、早稲田大学では「Waseda Moodle」などを活用し、講義資料、課題、フィードバックのやり取りをすべてデジタルで完結させている。加えて、ノートPCやタブレットによる持ち込みも許可されており、紙のノートを取る学生は減少している。

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