はじめに
21世紀に入り、特に2010年代後半以降、IT企業を中心に「紙からの脱却=ペーパーレス化」が急速に進められてきました。その背景には、業務効率化やコスト削減といった従来の理由に加えて、クラウド環境の進展、リモートワークの一般化、情報セキュリティの高度化、そしてESG(環境・社会・ガバナンス)対応といった多角的な要素があります。特にIT企業はデジタル技術を活用することを企業活動の中心に据えているため、紙という物理的な媒体を業務から排除し、スキャンを基点としたデジタル情報資産の管理体制へと急速にシフトしています。
今回は、IT企業におけるスキャン文化についていくつかご紹介します。
情報セキュリティとトレーサビリティの確保
紙媒体は盗難、紛失、物理破壊に対して非常に脆弱であり、情報漏洩やコンプライアンス違反のリスクを常に抱えています。一方で、スキャンされた文書は暗号化、アクセス制御、ログ記録などによって保護され、誰がいつどの文書にアクセスしたかを完全にトレース可能です。これはISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証などにも資するものであり、IT企業にとっては顧客や取引先からの信頼構築にも直結します。
クラウド型文書管理システム(DMS)の浸透
スキャン文化の中核を担うのが、クラウド型DMS(Document Management System)です。
さまざまなSaaS ( Software as a Service )が導入され、文書の階層管理、アクセス制御、履歴管理が一元的に行えるようになっています。これにより、ファイルサーバーの乱雑な階層構造に悩まされることなく、社内外との情報共有がスムーズに進行します。
紙文化からの脱却に伴う意識改革
紙中心の業務に慣れていた中高年層を中心に、「デジタルでは読みにくい」「手書きメモがないと落ち着かない」といった抵抗感は依然として存在します。そのため、多くのIT企業では、スキャン→電子管理→検索・再利用というワークフローを明示し、段階的に移行を進める工夫をしています。トレーニング、ガイドライン、インセンティブ制度などを活用し、組織全体のデジタルリテラシー向上に取り組んでいます。
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